乳糖不耐症の人でも、筋トレ後にプロテインを飲むことはできます。ただし、牛乳由来のホエイプロテインには乳糖が含まれる場合があるため、種類や飲む量を選ぶ必要があります。症状が出やすい人は、乳糖の少ない製品や、乳製品を使わないプロテインを検討しましょう。
乳糖不耐症でもプロテインを飲める理由
乳糖不耐症は、牛乳などに含まれる乳糖を分解する酵素「ラクターゼ」が不足し、乳糖を消化しにくい状態です。乳糖を含む食品を摂ると、腹痛、張り、下痢、ゴロゴロする感じなどが起こることがあります。
一方、プロテインにはさまざまな原料があります。すべてのプロテインに乳糖が含まれているわけではないため、原材料や栄養成分を確認すれば、乳糖不耐症の人でも選択肢があります。
乳糖不耐症の症状や仕組みについては、米国国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所(NIDDK)の乳糖不耐症に関する解説も参考になります。
乳糖不耐症の人が選びやすいプロテインの種類
選びやすいのは、乳糖が少ない、または乳製品を原料としていないプロテインです。ただし、製品ごとに配合が異なるため、種類だけで判断せず、表示を確認してください。
| 種類 | 乳糖不耐症の人が選ぶときのポイント |
|---|---|
| ホエイプロテイン・コンセントレート(WPC) | 乳糖が残っていることがある。お腹の症状が出やすい人は慎重に選ぶ。 |
| ホエイプロテイン・アイソレート(WPI) | WPCより乳糖が少ない製品が多い。ただし、乳糖が完全にゼロとは限らない。 |
| ホエイプロテイン・加水分解タイプ | たんぱく質を分解したタイプ。乳糖の量は製品によって異なるため、表示確認が必要。 |
| ソイ・ピープロテインなどの植物性 | 乳製品を使わない製品であれば、乳糖を避けやすい。大豆など別の原材料に注意する。 |
| 卵由来・肉由来など | 乳糖を含まない製品がある。原材料とアレルギー表示を確認する。 |
ホエイプロテインならWPIが候補
ホエイプロテインの中では、WPI(ホエイたんぱく質分離物)が候補になります。WPIはWPCより乳糖や脂質などを取り除く工程を経たものが多く、乳糖の摂取量を抑えやすい傾向があります。
ただし、「WPIだから必ず症状が出ない」とは限りません。製品によって乳糖の量が異なり、甘味料や香料など別の成分が体に合わない可能性もあるため、栄養成分表示と原材料名を確認しましょう。
乳糖を避けたいなら植物性プロテイン
ソイ、ピープロテイン、玄米プロテインなど、乳製品を原料にしていない商品は、乳糖を避けたい場合に選びやすいタイプです。商品名に「植物性」と書かれていても、乳成分を含む商品がないとは限らないため、原材料表示とアレルギー表示を確認してください。
また、植物性プロテインは原料によって風味や溶けやすさが異なります。筋トレ後に無理なく続けられるか、1食あたりのたんぱく質量も確認すると選びやすくなります。
プロテインを選ぶときに確認する表示
商品を選ぶときは、次の順番で表示を確認します。
- 原材料名を確認する。乳糖、乳製品、脱脂粉乳、乳清、ホエイなどの表示がないか確認します。
- 乳糖の量を確認する。栄養成分表示に乳糖の量が書かれている場合は、その量を見ます。記載がない場合は、種類だけで乳糖ゼロと判断しません。
- 「乳糖ゼロ」「低乳糖」などの表示を確認する。表示があっても、摂取量や体質によって症状が出ることがあります。
- 乳成分のアレルギー表示を確認する。乳糖不耐症と牛乳アレルギーは別の状態なので、乳成分を避ける必要がある人は特に注意します。
- 1回分の量を確認する。たんぱく質量だけでなく、1回に飲む粉末量と糖質、脂質なども確認します。
初めて飲むときは少量から試す
どの製品が合うか分からない場合は、いきなり多量に飲まず、少量から試します。体調がよい日に、商品の表示に従った量より少ない量を水で溶かして飲み、その後に腹痛や下痢、張りなどが起きないか確認します。
問題がなければ、次回以降に少しずつ量を調整します。ただし、少量でも症状が出る場合は無理に続けず、乳糖を含まないタイプへ変更してください。
牛乳で割ると、プロテインの原料とは別に乳糖を摂取することになります。乳糖を抑えたい場合は、まず水で飲むか、乳糖を含まない飲料を使う方法があります。
乳糖分解酵素のサプリメントを使う方法もある
乳糖分解酵素であるラクターゼを含むサプリメントを使う方法もあります。乳糖を摂る前に使う商品がありますが、使用方法や含有量は製品ごとに異なるため、表示に従ってください。
ラクターゼを使っても症状が改善しない場合や、症状が強い場合は、プロテインの種類だけが原因とは限りません。人工甘味料、食物繊維、他の食品、摂取量なども関係する可能性があります。
乳糖不耐症と牛乳アレルギーは別物
乳糖不耐症は、主に乳糖を消化しにくいことによって起こる反応です。一方、牛乳アレルギーは、牛乳に含まれるたんぱく質に対する免疫反応です。
じんましん、唇や喉の腫れ、息苦しさ、繰り返す嘔吐などがある場合は、乳糖不耐症と自己判断してプロテインを試さないでください。牛乳アレルギーの可能性もあるため、医療機関に相談が必要です。
腹痛や下痢が続く、体重が減る、血便がある、日常生活に支障があるといった場合も、プロテインの変更だけで済ませず、医師に相談しましょう。
筋トレをする人の選び方
筋トレをしていて乳糖不耐症がある人は、次のように選ぶと判断しやすくなります。
- 症状が軽く、乳製品を少量なら摂れる人:乳糖量を確認したWPIを少量から試す
- ホエイで症状が出やすい人:ソイやピープロテインなど、乳製品を使わない商品を選ぶ
- 原材料をできるだけ限定したい人:乳糖量と添加物を確認し、シンプルな配合の商品を選ぶ
- 乳製品でアレルギー症状が出たことがある人:自己判断でホエイを試さず、医療機関に相談する
プロテインは、食事だけでは不足しやすいたんぱく質を補う食品です。乳糖不耐症だからといって必ずプロテインを避ける必要はありませんが、原料、乳糖量、1回量、自分の症状を基準に選ぶことが大切です。







