筋肥大に必要なカロリーの計算方法は?

筋肥大に必要なカロリーの計算方法は?

筋肥大に必要なカロリーは、基礎代謝量と活動量から1日の消費カロリーを見積もり、そこへ少し上乗せして計算します。目安は、維持カロリーの5〜10%増し、または1日200〜300kcal追加です。

ただし、計算で出る数字はあくまで推定値です。実際の体重の変化を2〜4週間確認しながら、食事量を調整することが大切です。

筋肥大のカロリー計算は4段階で行う

次の順番で計算すると、自分に必要なカロリーの目安を出せます。

  1. 基礎代謝量を計算する
  2. 活動量を加えて、1日の消費カロリーを求める
  3. 筋肥大用にカロリーを上乗せする
  4. 体重の変化を見て調整する

1. 基礎代謝量を計算する

基礎代謝量とは、何もせずに安静にしていても生命維持のために使われるエネルギー量です。一般的な目安として、次のミフリン・セントジオール式を使えます。

男性の計算式

基礎代謝量(kcal)=10×体重(kg)+6.25×身長(cm)−5×年齢(歳)+5

女性の計算式

基礎代謝量(kcal)=10×体重(kg)+6.25×身長(cm)−5×年齢(歳)−161

この式で算出できるのは推定値です。筋肉量、体脂肪率、体調などによって実際の基礎代謝量は変わるため、計算結果を絶対的な数値として扱わないようにしましょう。

2. 活動量を加えて消費カロリーを求める

基礎代謝量に活動係数を掛けると、運動や日常生活を含めた1日の消費カロリーを見積もれます。

1日の消費カロリー(推定)=基礎代謝量×活動係数

活動係数 活動量の目安
1.2 座って過ごす時間が長く、運動がほとんどない
1.375 軽い運動を週1〜3回行う
1.55 筋トレや運動を週3〜5回行う
1.725 激しい運動を週6〜7回行う、または体を使う仕事をしている
1.9 非常に活動量が多い

筋トレをしていても、それ以外の時間をほとんど座って過ごす場合は、活動係数を高くしすぎないことが重要です。トレーニングの回数だけでなく、歩数、仕事の内容、通勤なども考慮します。

3. 筋肥大用にカロリーを上乗せする

筋肥大を目指す場合は、まず計算した消費カロリーを「体重を維持するためのカロリー」と考え、そこへ少し上乗せします。

  • 控えめに増やす:維持カロリーの5%程度、または約200kcal追加
  • 標準的に増やす:維持カロリーの5〜10%程度、または約200〜300kcal追加

カロリーを大きく増やすほど筋肉が速く増えるとは限りません。余分なカロリーが多すぎると、筋肉だけでなく体脂肪も増えやすくなります。

筋肥大のカロリー計算例

以下は、計算方法を説明するための仮定例です。実際の必要カロリーや結果を示すものではありません。

仮に、30歳・男性・体重70kg・身長175cmで、週3〜5回筋トレをしているとします。

基礎代謝量を計算する

計算式に当てはめると、次のようになります。

10×70+6.25×175−5×30+5=約1,674kcal

1日の消費カロリーを計算する

活動係数を1.55と仮定します。

1,674×1.55=約2,595kcal

筋肥大用のカロリーを計算する

消費カロリーに250kcalを追加すると、次の計算になります。

2,595+250=約2,845kcal

この仮定例では、まず1日約2,850kcalを目安に食事を始め、体重やトレーニングの変化を確認します。

計算したカロリーが合っているか体重で確認する

計算結果が自分に合っているかは、毎日の体重を記録して週平均で判断します。1日ごとの体重は、水分量や食事量によって変わるためです。

  1. 起床後、トイレを済ませた後など、なるべく同じ条件で体重を測る
  2. 7日間の体重を記録する
  3. 1週間の平均体重を、前週の平均と比べる
  4. 2〜4週間ほど続けて、食事量を調整する

筋肥大を目的にする場合、体重を急激に増やすより、ゆるやかに増加させるほうが体脂肪の増加を抑えやすくなります。体重がまったく増えず、トレーニングの重量や回数も伸びない場合は、1日100〜200kcal程度を追加する方法があります。

反対に、体重や体脂肪が急に増えている場合は、カロリーを増やしすぎている可能性があります。1日100〜200kcal程度減らして、再び数週間確認します。

筋肥大ではカロリー以外にたんぱく質も確認する

カロリーを増やすだけでは、筋肥大が効率よく進むとは限りません。筋トレによる刺激と、筋肉の材料となるたんぱく質も必要です。

たんぱく質量の目安としては、一般に体重1kgあたり1.6〜2.2g程度が使われます。体重70kgなら、計算上は1日112〜154gです。

これはあくまで目安であり、食事内容、トレーニング量、年齢、健康状態などによって適した量は変わります。カロリーを増やすときは、たんぱく質だけでなく、炭水化物や脂質も含めて食事全体を整えましょう。

筋肥大のカロリー計算で注意すること

  • 基礎代謝量は、1日の消費カロリーそのものではない
  • 活動係数は高く見積もりすぎない
  • 計算値をそのまま固定せず、体重の週平均で調整する
  • カロリーを増やしすぎると体脂肪も増えやすい
  • 減量中や体脂肪率が高い場合は、必ずしも大幅なカロリー surplus が必要とは限らない

「カロリー surplus」とは、消費カロリーより摂取カロリーが多い状態を指します。筋肥大ではこの状態が役立つことがありますが、必要な上乗せ量は人によって異なります。

持病がある場合、食事制限がある場合、急な体重変化がある場合は、自己判断で大幅に食事量を変えず、医師や管理栄養士などに相談してください。

筋肥大に必要なカロリーの決め方

筋肥大のカロリーは、基礎代謝量を計算し、活動量を掛けて消費カロリーを出し、そこへ5〜10%または約200〜300kcalを追加するのが基本です。

まずは計算した数値で2〜4週間試し、体重の週平均とトレーニングの進み具合を確認してください。体重が増えない場合は少し追加し、体脂肪が急に増える場合は少し減らすことで、自分に合うカロリーへ近づけられます。