筋トレに必要な必須アミノ酸は、肉・魚・卵・乳製品・大豆製品などのたんぱく質食品を、毎食に取り入れることで食事から補えます。特定の食品だけに頼る必要はなく、1日のたんぱく質量を確保しながら、主食・主菜・副菜を組み合わせることが基本です。
必須アミノ酸とは
必須アミノ酸は、体内で十分に作れないため、食事から取る必要がある9種類のアミノ酸です。筋肉の材料になるたんぱく質を作るために使われ、筋トレをしている人も食事から補給できます。
- バリン
- ロイシン
- イソロイシン
- リジン
- メチオニン
- フェニルアラニン
- スレオニン
- トリプトファン
- ヒスチジン
なかでもロイシンは、筋たんぱく質の合成に関わるアミノ酸として知られています。ただし、ロイシンだけを取ればよいわけではありません。筋肉の材料をそろえるには、9種類の必須アミノ酸を含むたんぱく質全体を取ることが大切です。
必須アミノ酸を補いやすい食事
必須アミノ酸を食事で補うなら、必須アミノ酸をバランスよく含む食品を主菜に選びます。次の食品は、筋トレ後の食事や普段の主菜に取り入れやすい代表例です。
| 食品群 | 具体例 | 取り入れ方の例 |
|---|---|---|
| 肉類 | 鶏肉、豚肉、牛肉 | 焼く、ゆでる、炒める |
| 魚介類 | 鮭、さば、まぐろ、魚の缶詰 | 焼き魚、刺身、缶詰を主菜にする |
| 卵 | 鶏卵 | ゆで卵、卵焼き、料理への追加 |
| 乳製品 | 牛乳、ヨーグルト、チーズ | 朝食や間食に加える |
| 大豆製品 | 豆腐、納豆、豆乳、厚揚げ | 主菜や副菜、汁物に使う |
肉・魚・卵・乳製品は、必須アミノ酸を含む動物性たんぱく質です。大豆製品も、植物性食品のなかではたんぱく質を取りやすく、筋トレ中の食事に利用できます。
植物性食品は組み合わせて食べる
植物性食品だけで食事をする場合も、複数の食品を組み合わせれば必須アミノ酸を補えます。たとえば、米やパンなどの穀類に、豆類や大豆製品を組み合わせる方法です。
- ごはんと納豆、豆腐のみそ汁
- ごはんと豆腐、野菜のおかず
- 全粒パンと豆乳、卵
- 豆料理とパン、またはごはん
植物性食品は、食品によってアミノ酸の含まれ方が異なります。そのため、1種類だけを大量に食べるより、穀類・豆類・大豆製品・ナッツ類などを組み合わせるほうが、食事全体でたんぱく質を補いやすくなります。
筋トレ中のたんぱく質は1日全体で考える
必須アミノ酸を補ううえで重要なのは、筋トレ直後の1回だけではなく、1日の食事全体でたんぱく質を確保することです。朝食を抜いたり、昼食が主食だけになったりすると、たんぱく質を取る機会が減ります。
たとえば、次のように毎食へたんぱく質食品を加えます。
| 食事 | 組み合わせ例 |
|---|---|
| 朝食 | ごはん、卵、納豆、みそ汁 |
| 昼食 | ごはん、鶏肉や魚のおかず、野菜 |
| 間食 | ヨーグルト、牛乳、チーズなど |
| 夕食 | ごはん、肉・魚・大豆製品の主菜、野菜 |
必要なたんぱく質量は、体重、トレーニング量、年齢、減量中かどうかなどで変わります。運動習慣がある人の目安として、体重1kgあたり1日1.4〜2.0g程度が示されることがありますが、これは個人差を考慮して使う目安であり、全員に同じ量が必要という意味ではありません。
仮に体重60kgで、1日100gのたんぱく質を目標にする場合は、朝・昼・夕の3食で各25g、間食で25gというように分けて考えられます。ただし、食品ごとのたんぱく質量は商品や量によって異なるため、実際の計算では食品表示を確認してください。
筋トレ後は食事で何を食べればよい?
筋トレ後は、たんぱく質食品と、必要に応じて主食を組み合わせると補給しやすくなります。帰宅後に食事を取れるなら、特別なサプリメントがなくても通常の食事で対応できます。
- 鮭のおにぎりとゆで卵
- 鶏肉のおかずとごはん
- 牛乳やヨーグルトとパン
- 豆腐や納豆を加えたごはん
- 魚の缶詰とごはん、野菜
筋トレ直後に食事ができない場合は、牛乳、ヨーグルト、豆乳、プロテインなどを一時的に使い、その後の食事で不足分を補う方法があります。サプリメントは食事の代わりではなく、食事で取りにくいときの補助と考えると判断しやすくなります。
EAAやBCAAは食事の代わりになる?
EAAは9種類の必須アミノ酸、BCAAはバリン・ロイシン・イソロイシンの3種類を含むサプリメントです。これらを使わなくても、肉、魚、卵、乳製品、大豆製品などから必須アミノ酸を取れます。
特に、食事から十分なたんぱく質を取れている人にとって、EAAやBCAAを追加すれば必ず筋肉が増えるとはいえません。食事量が少ない、トレーニング前後に固形食を取りにくいなど、使う目的がある場合に検討します。
サプリメントを使う場合も、商品の表示でアミノ酸量、原材料、摂取目安を確認し、通常の食事を置き換えすぎないようにします。
食事で補うときの注意点
たんぱく質だけを増やせばよいわけではありません。筋トレを続けるには、主食からのエネルギー、野菜や果物などに含まれる栄養素、十分な睡眠も関係します。
また、腎臓の病気などでたんぱく質量の指示を受けている人、妊娠中の人、治療中の病気がある人は、自己判断で高たんぱく食やアミノ酸サプリメントを始めず、医師や管理栄養士に相談してください。
筋トレの必須アミノ酸を食事で補うポイント
まずは、毎食に肉・魚・卵・乳製品・大豆製品のいずれかを加え、1日のたんぱく質を分けて取ることから始めます。植物性食品を中心にする場合は、穀類と豆類を組み合わせると補いやすくなります。
特別なサプリメントを必ず使う必要はなく、バランスのよい食事で必須アミノ酸は補えます。食事だけで量を確保しにくいときに限り、EAAやプロテインを補助として検討するとよいでしょう。







